まーくんのこと

 

5月17日、愛犬のまーくんが永眠しました。

 

まーくんとの出会いについて書きます。

彼はフラフラと彷徨いながら、今にも車に轢かれそうになっていたところを

わたしが10代のころとてもお世話になった人に保護されました。

彼女は動物がだいすきで、自分でも猫を飼っていたり

普段から迷い猫の保護や里親を探す活動をしていました。

 

保護された当時、ずいぶん彷徨っていただろう風貌だったと聞きました。

けれどもきちんと飼われていたような様子もある柴犬です。

この子の事を探しているであろう飼い主さんを

必ず見つけたいと思った彼女でしたが、当時彼女の家には何匹も猫がいました。

 

そしてその話しを聞いたわたしは両親にお願いをして、

まーくんを一時的に預かることにしました。

わたしたちにとって、3年前に大好きだった先代の柴犬のアルちゃんを

亡くしてからとても久しぶりの犬のいる生活が始まりました。

呼び名は当時楽天にいた田中投手のまーくんより拝借しました。

ちょっと似ていたからね。

 

わたしたちの家にやってきたばかりの頃のまーくんの様子ですが

とてもヤンチャで人懐っこく、しつけもできているおりこうさんでした。

ですが頭の上を撫でられるときにフイに脅える様子を見せたり

嫌なことがあると我慢できずに怒って噛んだり(わりと強め)、

わたしたちとの信頼関係がまだ築きあがってないにしろ

ちょっと気になる点がいくつかありました。

特に上から手を出されると怖がる表情を見る度にすこし悲しくなりました。

いったい今までどんな暮らしをしていたの、と

話しかけてみるも彼はなにも答えませんでした。

 

「すぐに見つかるはず」と思っていた飼い主さんでしたが、

警察に届けを出し、色々なところに情報を出しましたが

全く連絡はありませんでした。そして3ヶ月後、

わたしたちはすっかりまーくんのことを大すきになってしまったので

正式に家族の一員として迎えることになりました。

 

本格的に始まったまーくんとの生活は、本当に楽しいものでした。

犬のいる家というのは、一層明るくなるものだとしみじみ思いました。

先代のアルちゃんがお姫さまのようにか弱く可愛い女の子だったのですが

まーくんは真逆で、体も心も大きくて強くてガサツ、

細かいことは気にしない ザ!男の子!という感じでした。

わたし達にもずいぶん慣れはじめ、

どんどん可愛い面も見せてくれるようになりました。

ブラッシングがだいすきで、ブラシを手に持つと

ズシンとこちらに背中を向けて座りこみ、「早くブラシしろ」と

言わんばかりにこっちをチラリと見つめる表情がたまりませんでした。

ブラシだけでなく 孫の手、カーペットに使うコロコロなんかも大好きでした。

 

そして心配していた「上から手を出すと脅える」

しぐさも、気づいたらしなくなりました。

誰がリーダーかきちんと理解したら家族を噛むこともなくなりました。

自然とわたしも前の飼い主さんとの生活を想像することはなくなりました。

 

でも、ひとつだけ、

いつもどうしても知りたくてたまらないことがありました。

それはまーくんが子犬だったときのことです。

わたし達がまーくんを迎えたとき、

まーくんは既に成犬でした。4歳前後だったと思われます。

 

まーくんは、子犬のとき、どんなだった?

とっても可愛かったんだろうなあ。

どんなオモチャで遊んだ?

どんなイタズラをした?

どんな風に思いっきり甘えたの?

 

その姿をひと目見たかった

と、今でも思います。


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うちに来たばかりの頃の写真です。

保護してくれたお姉さんの手作りのクッションが大好きでした。

振り返ったときの顔のお肉の集まり具合が最高です。